デッドリフトで一般的なラッソー型リストストラップを使う場合は、輪へ手首を通し、余った帯を手のひら側からバーの下へ回して巻き付けます。
ストラップは指がバーを握る方向と反対向きに巻くことで、バーを握ったときに互いの力が打ち消し合い、滑りにくい状態を作れます。
長い帯を何周も重ねればよいわけではなく、通常は1周から2周を目安にし、最後にバーを手前へ転がして遊びを取ることがポイントです。
ここではラッソー型の基本手順を中心に、8の字型やループ型との違い、巻き方を間違えた場合の直し方、安全に使うための注意点まで紹介します。
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デッドリフトでのリストストラップの巻き方8ステップ
リストストラップは手首へ装着するだけでは効果を発揮せず、帯の向き、バーへの通し方、巻く回数、遊びの取り方まで正しく行う必要があります。
輪を作る
ラッソー型は一本の長い帯の端に小さなループがあり、反対側の先端をループへ通すことで手首を入れる輪を作ります。
左右のストラップは同じ形に見えますが、両手へ付けたときに余った帯がそれぞれの手のひら側へ出るよう、輪を作る向きを左右で反転させます。
最初から輪を小さく締めすぎると手が入りにくくなるため、手首を通せる程度の大きさを残しておきましょう。
以下の順番を先に把握すると、バーの前で左右の向きが分からなくなる状況を減らせます。
| 手順 | 主な動作 |
|---|---|
| 1 | 輪を作る |
| 2 | 手首を通す |
| 3 | 帯を手のひらへ出す |
| 4 | バーへ手を置く |
| 5 | 帯を下から通す |
| 6 | 1〜2周巻く |
| 7 | 遊びを取る |
| 8 | 握って構える |
手首を通す
作った輪へ手を通し、ストラップが手首の関節そのものではなく、手のひらに近い前腕側へ当たる位置まで移動させます。
輪が手の甲側へ偏ったままだと、重量を持った際にストラップが回転し、骨の出っ張りや皮膚へ圧力が集中することがあります。
手首へ指一本が入るほど緩い状態ではバーを引いたときに大きくずれるため、装着後に余った帯を引いて適度に輪を締めましょう。
ただし、開始前から強く食い込むほど締める必要はなく、指のしびれや手の色の変化が出る場合はすぐに緩めてください。
帯を手のひらへ出す
手首から伸びる帯は手の甲側ではなく、手のひら側へ沿わせて垂らすのが基本です。
一般的な付け方では、帯が親指と人差し指の間に近い位置から伸びるように調整すると、バーへ巻き付けやすくなります。
製品の形状や手の大きさによっては小指側へ帯を出す方法が合う人もいますが、帯がねじれず自然にバーへ向かうことを優先しましょう。
両手を開いた状態で、左右の帯が手のひらから同じように垂れていれば、基本的な装着方向はそろっています。
バーへ手を置く
バーの真上から順手で手を置き、普段のデッドリフトと同じ手幅を先に決めます。
ストラップを巻いてから手幅を変えようとすると、帯がバーのローレットへ引っ掛かり、左右の位置を調整しにくくなります。
手幅は腕が脚へ強く当たらない範囲で身体の近くに設定し、左右の手がバー中央からほぼ同じ距離になるようにします。
オルタネイトグリップで使用することも可能ですが、ストラップを使う目的が握力の補助なら、左右差を抑えやすい両手順手が基本的な選択です。
帯を下から通す
手のひらから垂れている帯をバーの下側へ通し、反対側から上へ回します。
指はバーの上から下へ巻き込むように握るため、ストラップは指の巻き込みと反対方向へバーを包む状態になります。
正しい向きなら、手を閉じたときに指とストラップが反対側からバーを挟み、握力が弱くなってもバーが滑りにくくなります。
握った瞬間に帯がほどける場合は巻く方向が逆になっている可能性が高いため、一度手を離して下から通し直しましょう。
帯を巻き付ける
バーの下から通した帯を隙間なく横へずらしながら、通常は1周から2周ほど巻き付けます。
同じ場所へ厚く重ねるとバーの直径が部分的に太くなり、指で握りにくくなるため、帯の幅に合わせて少しずつ並べましょう。
先端が長く余っていても、すべてを何重にも巻き付ける必要はなく、バーを保持できる長さが確保されていれば十分です。
余った先端がプレートや床へ触れる場合は、装着方法だけでなくストラップの長さが用途に合っているかも確認してください。
遊びを取る
巻き付けた直後は手首とバーの間に緩みが残るため、ストラップの上からバーを握り、手前へ小さく転がして帯を締めます。
片手ずつ指先でバーを回すようにすると、床からバーを浮かせなくてもストラップの遊びを短くできます。
手首が強く曲がるほど締めるのではなく、腕を伸ばしたときに帯へ張力が掛かり、手のひらがバーから離れない程度に調整しましょう。
左右の締まり方が違うとスタート姿勢で肩の高さがずれるため、両腕を伸ばして均等な張りになっているか確かめます。
バーを握る
遊びを取ったらストラップごとバーを包み、親指と指を閉じて通常の順手と同じように握ります。
ストラップが握力を補助していても手を完全に脱力せず、自分の指でもバーを保持する意識を残してください。
腹圧を入れて背中を固め、バーを引く前にストラップと腕へ軽く張力を掛けてから床を押します。
挙上前には次の状態がそろっているかを確認しましょう。
- 両手の向きが同じ
- 帯が手のひら側
- バーの下から巻いている
- 左右の張りが均等
- 手首に強い痛みがない
- 先端が垂れていない
形状によって巻き方はどう変わる?
リストストラップにはラッソー型、8の字型、ループ型などがあり、手首への付け方やバーから手を離しやすいかどうかが異なります。
ラッソー型
ラッソー型は一本の帯で輪を作る最も一般的なタイプで、手首の太さやバーへ巻く回数を調整しやすいことが特徴です。
余った帯を手のひら側へ出し、バーの下から1周から2周巻いて、手前へ転がしながら締めます。
握る力を緩めれば比較的バーを離しやすいため、初めてリストストラップを使用する人にも扱いやすいタイプです。
デッドリフトだけでなく、バーベルロウ、ダンベルロウ、シュラッグ、ラットプルダウンなどにも使用できます。
| 項目 | ラッソー型 |
|---|---|
| 装着 | 輪へ手首を通す |
| 固定 | 帯を1〜2周 |
| 調整 | しやすい |
| 解除 | 比較的しやすい |
| 主な用途 | 幅広いプル種目 |
8の字型
8の字型は二つの輪がつながった構造で、片方の輪へ手首を通し、中央部分をバーの下へ回してから、もう片方の輪へ同じ手を通します。
手首とバーが強くつながるため、重いデッドリフトやラックプルで握力の消耗を抑えたい場合に向いています。
一方で、手を開くだけではバーからすぐに離れられないため、使用前に軽い重量で解除方法を練習する必要があります。
輪のサイズが手首やバーに合わないと適切な開始姿勢を作れないため、購入時にはサイズ表と使用するシャフトの太さを確認しましょう。
- 固定力が高い
- 装着が短時間
- サイズ調整が限定的
- 解除に慣れが必要
- 高重量のプル向け
ループ型
ウエイトリフティング向けのループ型は、手首へ通す小さな輪から短い帯が伸びた構造で、バーへ一度巻いて握ります。
帯が短いためラッソー型ほど強く固定されず、手を開いた際にバーを手放しやすい点が特徴です。
クリーンプルやスナッチプルのようにバーを素早く動かす種目では使いやすい一方、重いデッドリフトで最大限の固定力を求める人には物足りない場合があります。
製品名だけでは構造を判断しにくいことがあるため、輪の数、帯の長さ、推奨種目を確認して選んでください。
巻いても緩む原因を直そう
リストストラップが滑る場合は製品の性能だけでなく、向き、巻く位置、締め方に原因がある可能性があります。
方向が逆
ストラップを指と同じ方向へ巻くと、バーが手から転がろうとする力によって帯までほどけやすくなります。
帯を手のひらからバーの下へ通し、指が巻き込む方向と反対側からバーを包む状態へ直しましょう。
正しい方向を言葉だけで判断しにくい場合は、軽いバーへ片手だけ巻き、指を開いたときに帯がバーを支えるか試します。
バーを握るほど帯が締まり、指を開いて手首を近づけると解除できる方向が基本です。
| 状態 | 考えられる原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| 握るとほどける | 巻く方向が逆 | 下から反対へ巻く |
| 手首だけ痛い | 遊びが多い | バーを転がして締める |
| 指が届かない | 帯を重ねすぎ | 横へ並べて巻く |
| 左右で傾く | 張りが不均等 | 片手ずつ調整 |
| 先端が垂れる | 巻き数が不足 | 長さを調整 |
巻き位置が重なる
ストラップを同じ位置へ何周も重ねると、その部分だけ厚くなり、バーを握る指の可動域が狭くなります。
二周目は一周目の真上へ完全に重ねず、帯の幅に合わせて隣へ少しずらすと握りやすくなります。
バー中央の滑らかな部分では固定しにくいため、手がローレットへ触れる通常のグリップ位置で巻きましょう。
ストラップの縫い目や厚い先端が手のひらとバーの間へ入る場合は、巻き始める長さを調整してください。
- 一か所へ重ねない
- 帯を横へ並べる
- ローレット上で使う
- 縫い目を避ける
- 指が閉じる厚さにする
遊びが残る
バーへ正しく巻いても、手首とバーの間に長い遊びが残っていると、挙上開始時に身体だけが先に動きます。
急に帯が張ることで手首へ衝撃が加わり、スタート姿勢や上半身の力み方も崩れやすくなります。
巻いた後にバーを手前へ小さく転がし、腕を伸ばした状態で帯へ軽い張力が掛かる長さへ調整しましょう。
遊びを取りすぎて手首が曲がる場合は、バーを反対へ少し戻して自然な角度を確保してください。
使うタイミングを目的から決めよう
リストストラップは握力の制限を補う道具ですが、すべてのセットで常に使う必要はありません。
高重量セット
背中や脚には余力があるのに握力だけが先に限界へ達する場合は、リストストラップを使うことで目的の筋肉へ負荷を継続できます。
高重量のデッドリフト、ルーマニアンデッドリフト、ラックプルなどでは、バーを保持することへの不安を減らしやすくなります。
ただし、ストラップを付けても腰や背中への負荷が軽くなるわけではなく、挙上能力を超えた重量を安全に扱える道具でもありません。
フォームが保てる重量を基準にし、握力が不足するセットへ限定して使用することが基本です。
| セット | 使用の目安 |
|---|---|
| 軽い準備運動 | 基本は素手 |
| フォーム練習 | 必要に応じる |
| 高重量セット | 握力不足なら使用 |
| 高回数セット | 前腕疲労に応じる |
| 握力トレーニング | 使用しない |
高回数セット
高回数のルーマニアンデッドリフトやバーベルロウでは、対象部位より先に前腕が疲れてセットを終えることがあります。
筋肥大を目的として背中やハムストリングスへ十分な刺激を与えたい場合は、後半のセットだけストラップを使う方法が便利です。
最初のセットは素手で行い、握力が低下してから装着すれば、握力への刺激と対象部位のトレーニング量を両立できます。
汗でバーが滑る場合は手やバーを乾かし、ストラップだけに頼らず握る環境も整えましょう。
- 素手のセットを残す
- 後半だけ装着する
- 対象部位を優先する
- バーの水分を拭く
- 握力種目を別に行う
競技練習
パワーリフティング競技では、主催団体の規則によってデッドリフト本番でリストストラップを使用できないことがあります。
IPF方式の大会を目指す場合は、本番で使うオーバーハンド、オルタネイト、フックグリップなども練習しておく必要があります。
トレーニングでストラップを使うこと自体は可能ですが、競技へ近づく時期には本番と同じ握り方で重い重量を保持する練習を増やしましょう。
ストロングマンやその他の競技では種目ごとに許可される装備が異なるため、出場する大会の最新ルールを確認してください。
事故を防ぐための注意点を押さえよう
リストストラップはバーとの結び付きを強める道具だからこそ、解除方法、手首の状態、製品の劣化を事前に確認する必要があります。
解除方法
ラッソー型を外すときはバーを床へ戻して張力を抜き、手を開きながら手首をバーへ近づけるようにすると帯が緩みます。
バーが浮いた状態で無理にほどこうとせず、デッドリフトでは完全に床へ置いてから左右のストラップを外しましょう。
8の字型は手を開いただけでは外れないため、空のバーや軽い重量で装着から解除まで繰り返し練習してください。
バランスを崩したときに安全に離れられる自信がない状態では、高重量へ使用しないことが大切です。
| タイプ | 解除のしやすさ | 注意点 |
|---|---|---|
| ラッソー型 | 比較的容易 | 張力を抜いて外す |
| 8の字型 | 外れにくい | 事前練習が必須 |
| ループ型 | 素早く離しやすい | 固定力は控えめ |
| リストグリップ | 製品による | 面ファスナーを確認 |
手首の圧迫
ストラップは重量が掛かると手首へ食い込むため、関節のしわや骨の出っ張りへ直接重ならない位置へ装着します。
痛み、しびれ、冷たさ、指の色の変化が出た場合は、セットを中止してすぐにストラップを緩めてください。
ネオプレンなどのパッド付き製品は食い込みを和らげやすい反面、厚みによって装着位置がずれることもあります。
パッドの有無にかかわらず、痛みを我慢して重量を引くのではなく、輪の大きさと手首上の位置を調整しましょう。
- 関節の真上を避ける
- 骨への偏りを防ぐ
- しびれたら外す
- 左右を均等に締める
- 軽い重量で試す
製品の劣化
ストラップはバーのローレットと擦れるため、使用を続けると表面の毛羽立ち、薄れ、縫い目のほつれが生じます。
輪の付け根やバーへ巻く部分が破れかけていると、高重量を引いている途中に突然切れる可能性があります。
使用前に左右を広げて縫製と摩耗を確認し、繊維が大きく切れている製品は交換しましょう。
汗を含んだままバッグへ放置すると臭いや素材の劣化につながるため、使用後は乾燥させ、メーカーが示す方法で手入れしてください。
正しい向きで巻いてデッドリフトへ集中しよう
ラッソー型リストストラップは輪へ手首を通し、余った帯を手のひら側へ出してから、バーの下を通して指と反対方向へ巻き付けます。
巻く回数は1周から2周を基本とし、帯を同じ場所へ重ねすぎず、最後にバーを手前へ転がして左右の遊びを均等に取ります。
握ったときにほどける場合は方向が逆であり、手首だけへ衝撃が加わる場合は遊びが残っている可能性があります。
8の字型は固定力が高い一方で素早く解除しにくいため、軽い重量で外し方まで練習してから使用してください。
ストラップは握力を補助して背中や脚のトレーニングを続けるための道具として活用し、フォームを保てない重量を無理に引くためには使わないことが大切です。
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